この書体は『NAX』の前に作成したもので、『NAX』の原形とも言えます。アルファベットは『ヘルべチカ』についで私が敬愛する『アバンギャルド』が原形です。それにインスパイアされてジオメトリックではあるが、やさしい書体として考えたものです。『アバンギャルド』は『フーツラ』と似た骨格ですが、古来からの歴史をあまり感じさせません。その最たる理由はアメリカで生まれたものであることに起因するのではないかと思っています。ヨーロッパの歴史から解き放たれたところが、私のお気に入りの点でもあります。『Pure-N』の和文も、この束縛されないところでのジオメトリックでナチュラルでニュートラルなやさしさがあり、飛びすぎない自制心を感じさせるように心がけて作成したものです。2017年にはできていたのですが、先に『NAX』へと進んだ経緯です。Thin、Light、Regular、Mediumに今回、Boldも加えて5ウェイトのファミリーとしました。なるべく簡素化した円弧と横線位置のエレメントで作成しています。
ひらがな、カタカナ、アルファベット、数字、一部の記号・約物、教育漢字1026+α(約190字)が入っています。
2024/01/24 V.1.0.1
2024/03/07 V.1.0.2